あらゆる物事が上手く行くかどうかは、上手く行かないときにまたはそのような事象(トレードであれば損切など)が起きた後の対処による部分が非常に大きい。
どんなに上手い人でもミスは起きる。ただその後の適切かつ冷静は対処ができるからプロと呼ばれるのだと感じる部分がある。
その傾向は投資の世界では顕著であり、心の持ち方やマネジメントの上手い下手がそのトレーダーの質そのものを表しているようにも思える。
そこで自分は、その人が本物かどうかを見定めるときは損切した後の処理の仕方や感情の状態などを芯に見ていくようにしている。
いくら稼いだかは別の話で、例えば1億勝ったからと言ってその人がプロなのかということは全くの別問題であり、結局いきなり運で稼いだ1億であればその後一瞬で溶かす可能性も秘めている訳だ。
何が言いたいかというと、単純な技術以上に上手く行かないときの対処の仕方にこそそのトレーダーの真の姿が映し出されるということ。
こういった部分を全く見せず、勝った部分だけ切り取って見せているような人は正直トレーダーの風上にも置けない。
結局、確からしいことは誰にでも言える。
損切は大事だ!だからむしろ感謝すべきことだ。などと布教していようと当の本人が実際その状況に置かれた場合、有言実行できるかどうかは見てみないと判断できるものではない。
トレードとは職人職のため、情報を扱う分野ではあるがやはり言葉ではなく実行でその言葉の真意を体現していなければ大層な言い分もゴミ同然の代物となる。
そういった意味で、情報を発信している人の中には言葉だけ先行している頭でっかちな人が多いが、正直何の参考にもならない。
トレーダーとして一流になりたければ、無駄に知識を詰め込む前に、ミス後(特に損切)の対象における自己のコントロール力を培う必要があり、その部分を無くしてプロと呼ばれる域に達することは不可能なのは間違いのない事実だ。
ミスを減らす努力もと、たとえミスを犯してもその後に冷静に対処する技術をつける努力、その両輪がなければトレーダーとして真っすぐに進むことはできないことを念頭に置いておくべきだ。